「絵梨紗、絵梨紗の両親に挨拶をさせてほしい」
「うん、そうだね。 結婚するんだもんね、私たち」
送ってもらっている途中、祥太くんから両親への挨拶のことを言われて現実味を帯びてきた気がして、ドキドキし始める。
「絵梨紗の両親に挨拶させてもらうんだし、丘島ロールでも持っていこうかな」
「丘島ロール、美味しかったもんね」
祥太くんのお父さんも丘島ロールが好物だと言っていたし、両親もきっと喜ぶと思う。
「丘島ロールでいいか?」
「いいと思うよ。 両親も甘いもの好きだし」
丘島ロール嫌いな人なんていないと思うし。
「じゃあ丘島ロール持っていくよ。 喜んでくれるといいんだけど」
「喜ぶよ、大丈夫」
祥太くんは「父さんにも、絵梨紗にプロポーズしたこと話したよ。そしたらようやくかって笑ってたよ」と話してくれた。
「そっか。 お父さんもきっと嬉しいんだよ、祥太くんが結婚すること」
「母さんもきっと、喜んでくれると思う」
「きっとそうだよ。幸せになることを、喜ばない人なんていないよ」
祥太くんのお母さんが生きてたら、きっと泣いて喜んでくれるはずだと思う。
「両親には、結婚のこと話しておくね」
「ああ、日にちが決まったら教えてくれ」
私は「わかった」と返事をした。
「きっとうちの両親も、喜ぶと思う。 結婚すること話したら」
「そうか。 まあ、大事な娘の幸せを願わない親はいないってことだな」
「そういうことだね」
まさにそうだと思うな、私も。



