「絵梨紗? どうした?」
祥太くんが私の顔を覗き込む。
「ううん……幸せだなって、思っただけ」
祥太くんといると本当に安心感があって、落ち着く。でも緊張もするし、ドキドキもする。
色んな感情が湧き出て、楽しくなる。
「そっか」
「どうしよう。幸せすぎて、このままどうにかなっちゃいそう」
祥太くんは私の頭を撫でながら「俺も、幸せすぎてどうにかなっちゃいそうだ」と笑っている。
「祥太くん……もう一回、したい」
「珍しいな、絵梨紗からそんなこと言ってくれるなんて」
いつもは祥太くんから「もう一回していい?」と聞かれることがあるけど、今日はあまりにも幸せすぎても私から聞いてしまった。
「もしかして、引いた……?」
引かれたらどうしよう……と考えてしまったが、私の考えとは裏腹に「そんな訳ないだろ。 絵梨紗から誘われるの、絵梨紗が思うよりもずっと嬉しいに決まってるから」と祥太くんから熱い口付けをもらう。
「祥太くん……もっと、キスしてっ……」
恥ずかしさなんてをものを忘れて自分からキスをせがむ私に、祥太くんは「その潤んだ目、かわいすぎて反則な」と私の身体に優しく触れてくる。
「絵梨紗、愛してる」
「ん……私も、愛してる」
今日だけは、私が祥太くんを独り占めしたいと思っている自分がいる。
祥太くんを独占して、頭の中を私でいっぱいにしてほしいと、そう思っているずるい私がいる。
祥太くんと深く奥まで身体を繋げると、祥太くんからの愛を全身で感じていく。



