「だから、久美ちゃんが千夏子ちゃんとの関係を教えて欲しいっていうから、千夏子ちゃんは俺のお嫁さんになるかもしれない子だよ~って教えてあげてたところ」
「ふーん。そうなんだ」
「お、お二人は、どういったご関係なんですか? もしかして、由紀のお友達、とか?」
きゅるんと上目遣いで慎くんと尊さんを見上げている女性は、同性である私から見ても可愛いなぁと思う。
「え? 由紀とは友達なんかじゃないけど」
「え? それじゃあ……もしかして、この子の知り合いですか?」
由紀さんの彼女さんは、私のことをチラリと嫌そうな目で見てくる。
――というか、ちょっと待って? またまた嫌な予感がするんだけど……。
だけど、私が「ただの顔見知りです」って言うよりも早く、慎くんが口を開いてしまった。



