「でも本当、いい食べっぷりだったね」 「そう、ですか?」 「うん。美味しそうに食べる子っていいよね」 すでに自分が頼んだホットサンドを食べ終えていた一色さんは、食後の珈琲片手に頬杖をついていて、その姿はすごく様になっている。 年齢は一つしか変わらないはずなのに、何だかすごく大人の男性って感じだ。 「それじゃあ俺たちは買い物に行ってくるから」 「んー、いってら~」 スマホでゲームを始めてしまった慎くんを喫茶店に残して、私と一色さんは立ち並ぶアパレルショップや雑貨屋を見て回る。