【番外編更新中】騙し愛され落とし合い ~借金帳消しのために、××の家でお嫁さん候補としての生活を始めます~



「よし。慎くんが朝食や夕食の席にもきてくれるように、私、頑張るからね!」

「え、何突然」


勝手に決意表明をすれば、慎くんは少しだけ面食らった様子でぽかんとしていた。


「慎くんも一緒に食卓を囲めたら、楽しいだろうなぁって思っただけだよ」


笑って思ったままを伝えた私は、呼び出しベルを押して、ミックスサンドとケーキを注文した。

想像以上に量は多かったけど、美味しくてぺろりと平らげてしまった。


「えー、千夏子、すっごい食べるじゃん。その細っこい体のどこに入るわけ?」

「そうかな? けっこう余裕だったよ」

「何か、食べるの見てただけで満腹になった気分」


慎くんは可愛らしいブーツ型のグラスに入ったクリームソーダを飲みながら、目をぱちぱち瞬いて驚いているみたい。

感心しているようにも見える。