「よし。慎くんが朝食や夕食の席にもきてくれるように、私、頑張るからね!」
「え、何突然」
勝手に決意表明をすれば、慎くんは少しだけ面食らった様子でぽかんとしていた。
「慎くんも一緒に食卓を囲めたら、楽しいだろうなぁって思っただけだよ」
笑って思ったままを伝えた私は、呼び出しベルを押して、ミックスサンドとケーキを注文した。
想像以上に量は多かったけど、美味しくてぺろりと平らげてしまった。
「えー、千夏子、すっごい食べるじゃん。その細っこい体のどこに入るわけ?」
「そうかな? けっこう余裕だったよ」
「何か、食べるの見てただけで満腹になった気分」
慎くんは可愛らしいブーツ型のグラスに入ったクリームソーダを飲みながら、目をぱちぱち瞬いて驚いているみたい。
感心しているようにも見える。



