「だからってわけではないけどさ、あの五人と仲が良いなら、彼らに好意を寄せてる女子たちには気をつけた方がいいかもね」
「うん、そうだよね……」
朱里ちゃんの言う通りかもしれない。
入学式の日だって、慎くんに話しかけられただけで、一部の女子からの鋭い視線がすごかったのはもちろん、その後の追及もすごかった。
「道に迷っていた時に偶然助けてもらって、同い年だってことが分かったから仲良くなっただけ」みたいなことを言って誤魔化しはしたけど……今後のことを思うと不安だって出てくる。
「もう、そんな不安そうな顔しなくても大丈夫だって。私はあの五人には全然これっぽっちも興味ないし、千夏子の味方だからさ!」
「あ、朱里ちゃん……!」
何だかもう、朱里ちゃんに後光が差して見える。
朱里ちゃんと友達になれて、本当によかった。
そうじゃなかったら多分、私は今ごろ一人ぼっちでお昼を過ごしていたかもしれない。



