「ふーん、そうなんだ」
慎くんは、私の言葉をあっさり受け入れてくれた。
だけど、良かったって安心していたのも束の間。
「それじゃあこれからも、アンタが毎朝俺のお世話をしてよね」
「……はい? いや、どうしてそうなるの?」
「だってアンタは、だらしないのが見過ごせないんでしょ? 俺はだらしない代表だから、アンタが俺の面倒を見るしかないよね。あー、俺って優しいなぁ」
「……色々と言いたいことはあるけど、とりあえず私は台所に下りてるからね」
「うん、りょうか~い」
反論の言葉も今はグッと飲み込んで、私は慎くんの部屋を出た。
何だか朝からドッと疲れた気がする。
ため息を漏らしながらも、台所で高速でおにぎりを握っていれば、玲くんが呼びにきてくれた。



