【番外編更新中】騙し愛され落とし合い ~借金帳消しのために、××の家でお嫁さん候補としての生活を始めます~



「ん~、朝っぱらからうるさいなぁ」


大きな体をふらりと揺らしながら現れた慎くんは、まだパジャマ姿で……って。


「慎くん!? どうしてまだパジャマなの!?」

「え~? どうしてって、今起きたからに決まってるじゃん」

「早く支度しないと、遅刻しちゃうよ!」

「えー、めんどくさい。そもそも俺、制服ってどこに置いておいたっけ?」

「っ、玲くん、ちょっと私のカバン預かっておいてくれる?」

「あ、はい」


玲くんにカバンを手渡した私は、慎くんの手を引いて、二階を目指す。

そして躊躇なく、慎くんの部屋に続く扉を開けた。

まず最初に視界に飛び込んできたのは、無造作に放り投げられている衣服や、積み上げられた漫画本やゲームソフトたちだった。