「おはよう」
「千夏子ちゃん、おはよ~」
「一色さんに由紀さん、おはようございます」
私と同じ高校の制服を着ている二人は、二年生だ。
学校生活で何か困ったことがあったら、ぜひアドバイスをもらいたいところだけど……そもそも彼らは、学校でもこんな感じなんだろうか。
キラキラオーラがすごくて、きっと女子生徒からモテモテなんじゃないかなって思う。
特に由紀さんは、色んな意味で声を掛けづらいかも。
ほら、今だって……私の腰元あたりを不躾にジロジロと見ているし。
「つーか千夏子ちゃん、スカートの丈が長過ぎねぇ?」
「そうですか? 普通だと思いますけど」
「いやいや、野暮ったすぎるって。もうちょっと短くしていこうぜ」
そう言った由紀さんは、私のスカートに手をのばしてくる。
だけどその手がスカートに届く前に、誰かの手によって宙で叩き落とされた。



