「やっぱりね。私の思った通りだわ」
そのタイミングで、部屋の扉が開かれた。
入ってきた人物を見て、久美さんは嬉しそうに目を輝かせる。
「由紀! きてくれたのね! あら、それに他のイケメンたちも……ふふん、ちょうどいいわ」
由紀さんを先頭に、尊さんに玲くん、一哉くんに慎くんと桐野江家男子たちが勢ぞろいしている。
どうやら久美さん自ら、由紀さんを呼び出していたみたいだ。
「千夏子ちゃんが、ま~た攫われたっていうからさぁ。まさか久美ちゃんが犯人だったとはねぇ」
「さ、攫ったなんて人聞きが悪いこと言わないで! 私はただ、この子に真実を確認した上で、由紀たちの目を覚まさせてあげようと思っただけなんだから!」
「ん~? 目を覚まさせるって、どういうこと?」
由紀さんが尋ねると、久美さんは口端を持ち上げて自信ありげな笑みを浮かべる。



