久美さんはキッと怖い顔をして息巻いている。
だけどあの時は由紀さんから絡んできただけで、別に私は二人の邪魔をするつもりなんて全然なかったんだけどなぁ。
でも、そう説明したところで、久美さんは納得してくれない気がするし……。
「あなたのことは、私なりに色々と調べさせてもらったわ。あなた、由紀やこの前会ったイケメンたち以外にも、男を侍らせてるそうじゃない! 本当にとんでもない性悪女ね……!」
「いえ、それは誤解で……」
「誤魔化そうとしたって無駄よ! 私もこの目でばっちり見てるんだから! 金髪男子と喫茶店でケーキを食べてる姿や、赤髪男子と仲良さそうに歩いているところをね!」
金髪男子に赤髪男子――多分、玲くんと一哉くんのことだろうな。
一緒にいるところを久美さんに見られていたみたいだ。



