「千夏子さん、よかったですね」

「……まぁ、これからもよろしく頼む」

「うん! こちらこそ、これからもよろしくね」


玲くんと一哉くんも、私が残れることになったことを喜んでくれているみたい。

和やかな空気が広がる中――平常運転の慎くんが話し始める。


「まぁ千夏子は、俺のお世話係だからね。いなくなられたら困るし」

「え、何それ。慎のお世話係してんなら、ついでに俺の世話もやいてもらおっかなぁ」

「それじゃあ俺もお願いしようかな」

「じゃあ千夏子ちゃん、早速今日は一緒にお風呂入ろうぜ。背中流してよ」


慎くんに続いて、由紀さん、そして尊さんの三人が、いつもの調子で悪ノリを始める。

私はいつもの冗談だって分かっているから、適当にあしらえばいいやって呆れていたんだけど……どうやらお父さんは、そうは思えなかったみたいで。