「いやぁ、こういうの久しぶりだよなぁ。テンション上がるわ」
「え~、めんどくさっ」
「まぁ、たまにはいいんじゃねーの? こういうクズども相手なら、手加減なしで思いきりやれるからな」
由紀さん、慎くん、一哉くんと、手首を回したりしてやる気満々って感じだ。
(まぁ、慎くんだけは平常運転って感じだけど)
「あの、大丈夫なんですか? 相手は借金取りですし、皆ケガしちゃうんじゃ……」
そう心配していたけど――それが杞憂だってすぐに分かった。
だって由紀さんも慎くんも一哉くんも、すっごく強い。
自分たちより体格のいい男の人たちのパンチも軽々と避けて、逆にやり返してるんだもん。
「千夏子ちゃんは忘れてたかもしれないけど、俺らこれでも、極道の家の人間だからね? こういう荒事には慣れてるんだよ」
隣にいる尊さんはそう言いながら、一哉くんが吹っ飛ばしてきた男を、足で軽々と蹴り上げた。効果音がつくならドシャリだろうか。
地面に伏した男の人は、小さな呻き声を上げている。
見ているだけでも、すっごく痛そうだ……。



