「選択肢は、もう一つありますよ」
――だけど、その時。
事務所の扉が、大きな音を立てて開かれた。
「コイツらをボコボコにして、二度と舐めた口を利けないようにしちゃえばいいんです」
「れ、玲くん……?」
玲くんを先頭に、扉を蹴破って入ってきたのは、桐野江家の男子たちだった。
「どっ、どうして皆がここに……!?」
「ヤッホー千夏子ちゃん。ヒーローが助けにきたよ~」
目が合った由紀さんは、ひらひらと余裕な表情で手を振っているけど……ここ、借金取りの事務所ですよ!?
「何してるんですか! 危ないですから、早く逃げて……「おい! ここはガキが気軽に入ってこれる場所じゃねーんだよ。さっさと出ていきな!」
逃げるついでに、誰か頼りになりそうな大人を呼んできてもらおうと思ったけど、田口の部下たちが、玲くんたちを閉め出そうと動き出してしまった。
だけど……。



