合宿二日目。

クラスごとにHRをしたり、模擬授業を受けたりしてからお昼も食べ終え、オリエンテーション合宿は無事に終了した。

あとはバスに乗って学校に戻り、今日はそのまま解散の予定だ。


「千夏子、大丈夫? 顔色がよくないし、クマもすごいけど……もしかして枕が変わっちゃうと寝れないタイプだったりする?」

「ううん、そんなことはないんだけど……その、昨日は寝つきがよくなくて」

「そっか。それじゃあ、帰りは窓際に座りなよ。着いたら起こすし、ゆっくり寝てていいからね」

「……朱里ちゃんって、何でそんなに優しいの? 私もう、朱里ちゃんと結婚したい……」

「え~? そりゃ私が男だったら、千夏子みたいな可愛い子をお嫁さんにもらえるとかめちゃくちゃ嬉しいけどさぁ」


私の顔色が悪いことを心配してくれていた朱里ちゃんは、私の本気トーンに近い冗談にも可笑しそうに笑ってくれている。