ペアはクラス内での交流を深めるために、くじ引きで決めるって事前に言われていた。

まだ全然関わったことのないクラスメイトもいるから少しドキドキしていたんだけど、まさかの一哉くんがペアだったから、私は内心で喜んだ。


でも、一哉くんは私がペアだと分かると、何とも微妙そうな顔をしていたんだよね。

私と一緒なのがイヤなのかなって、少しだけへこんだ。

でも原則ペアを変えるのは禁止って言われているから、順番になった私たちは、指示に従って薄暗い森の中を進んでいく。


「一哉くん。懐中電灯、私が持とうか?」

「いや、いい。さっさと行って終わらせるぞ」


私の半歩前を歩く一哉くんは、いつもよりずっと早足だ。

私は小走りで後を追いかける。

すると、気づいた一哉くんが足を止めてくれた。