「そもそも皆さんの好みの女性のタイプは、我儘な人なんですよね?」

「「……はぁ(えっ/ん)?」」


直球で尋ねてみれば、一哉くんと玲くん、尊さんが首を傾げる。

……え、どうして皆不思議そうな顔をしているんだろう。


「え、違うんですか?」

「コイツらがどうかは知らねーけど、俺は我儘な女なんて御免だね」


一哉くんに続けて、玲くんも同意するように頷く。


「俺も、別に我儘な女性がタイプだと思ったことはないです」

「え、もしかして……皆さんが我儘な女性が好みっていうのは、誤情報だったんですか?」

「それ誰に聞いたわけ? そもそも千夏子ちゃんさぁ、自己紹介の時のあれも、それ信じて言ったんじゃねーの? 贅沢して生きていきたいとか、東京ドームくらいおっきい家が欲しいとか言ってたよなぁ」


由紀さんが面白そうな顔をして初対面の時の話を蒸し返してくる。