「もう、びっくりしたぁ。でも、受けとめてくれてありがとう」
「別に。お前を置いて帰ったら、アイツらにも色々言われそうだし、面倒だと思っただけだ」
立ち上がった一哉くんは、お尻についた砂を払いながら「アイツらと先生に声を掛けてから帰るか」と施設の方に歩いて行く。
私も立ち上がって、一哉くんの隣に並んだ。
「……俺がここに来てるってことは、アイツらには絶対に言うなよ」
「え、あいつらって、慎くんたちのことだよね?」
「あぁ」
てっきり伝えているのかと思っていた。
だけど、だから家を出る時あんなに挙動不審だったんだと納得してしまった。
どこに行くのかを知られたくなかったんだね。
でも、施設に遊びに行くたびにあんなに周囲を警戒していたら、逆に怪しまれているような気もするけど……。
「わかった、誰にも言わないよ。その代わりにさ、よければまた一緒にきてもいいかな?」
――子どもたちと一緒に遊ぶのも楽しかったし、また会えたら嬉しいな。
そう思って聞いてみたら、一哉くんはきょとんとした表情になった。
私がまた遊びにきたいと言うなんて予想していなかったみたい。



