【番外編更新中】騙し愛され落とし合い ~借金帳消しのために、××の家でお嫁さん候補としての生活を始めます~



「まさかお前……下りられなくなったとか言わねぇよな」

「そ、そんなまさか! 自分で登っておいて、下りられなくなったなんてこと、あるわけ……!」

「……」

「……その、思ったよりも高くて、ちょっとだけ怖くなってきちゃいまして」

「はぁ、仕方ねぇな」


無言の視線に耐えかねて正直に話せば、一哉くんにため息を吐かれてしまった。


「あ、でも大丈夫! 覚悟を決めたらちゃんと下りるから……って、一哉くん、どうしたの?」


一哉くんは、何故か両腕を広げた状態で私を見上げている。