「ねぇねぇ、お姉ちゃんも一緒に遊ぼうよ!」
「わたしたちね、今からおままごとしようと思ってたんだ!」
「え、私も? でも、いいのかな……?」
女の子たちに手を引かれて、敷地内に足を踏み入れる。
顔を上げれば、すべり台の側で子どもたちを見守っている、山田さんと呼ばれていた女性と目が合った。
子どもたちに手を引かれている私を見て、にこりと優しい顔で笑いかけてくれる。
勝手に入ってしまったことで怒られることはなさそうだ。
山田さんにお辞儀をした私は、子どもたちと一緒に外遊びを楽しんだ。
おままごとに、ドッジボール、それから紙飛行機。
誰の紙飛行機が一番遠くまで飛ぶか競争していたら、一人の男の子の紙飛行機が、敷地内にある木の上に引っかかってしまった。



