【番外編更新中】騙し愛され落とし合い ~借金帳消しのために、××の家でお嫁さん候補としての生活を始めます~



「今、君たちの話を聞いてたけど、私は全然楽しくなかったよ。むしろ嫌な気分になった。私は玲くんと行くところがあるから、用がないならもう行ってもいいかな?」


尋ねれば、男子高校生たちの笑い声がピタリと止まる。


「えっ、え~、お姉さん怒ってます?」

「あはは、ちょっとした冗談じゃないですか。そんなマジにならないでくださいよ」

「冗談? 君たちは冗談で人の境遇についてあれこれ言うのが楽しいの? 私は全然理解できないから、君たちとは合わないと思う。あと、私はメリットとかで一緒にいる人を選んでいるわけじゃないから。……玲くん、行こう」


胸の中で沸々と煮立っている感情を、捲し立てるようにして吐き出した。

ポカンとしている男の子たちを置いて、私は玲くんの手を引いてその場を後にする。