私、中井(なかい)真衣(まい)。中学1年で、学校に少し慣れた頃。


最近の困り事は…。

「真衣!おはよーーーー」


永井(ながい)先生」

今私は、威嚇している猫のような目付きをしているだろう。

永井冬季(とうき)先生。年齢は秘密らしいけどだいぶ若いのは確か。イケメンですごくチャラい。生徒にモテはするけど、私はそのチャラいところがあまり好きではなかった。

そして、私に謎にかまってくるから、少し…鬱陶しい…。

「あの、先生。何度も言っているじゃないですか。担任でもないのにかまって来ないでくださいって」

「まーいいじゃない。担任じゃなくても、生徒を守るのが先生の仕事なんだから」

…それっぽいことを言って終わりにするな…。


「わー、また永井先生が生徒にちょっかいかけてるー」


“また”。


そう、永井先生は…とんでもなくチャラく、生徒にちょっかいをかけまくっている。


だから私もその対象になっているのだ…と思う、けど…。





…みんなよくこれに耐えられてるな…。教師だとしても、流石にここまできたらウザ…。


「いいなーあの子。先生に話しかけられて」


「…今回、結構長くない?」


…うん、ものすごくウザい。


私にまで影響及ぶから、ほんと辞めてほしい。


「あれー、真衣、どこ行くのー?」


「放っておいてください」


「待って待っ…」


ガラッ


後ろのドアを、生徒がいないのを確認して思いっきり閉めた。