口が臭い。

すっぱい。

まだ周りには吐瀉物が散乱している。

「衣ちゃん!これ、衣ちゃんのランドセルだよね?教科書とか、ばらまきながら階段の下に落ちてたよ…!」

七晴がランドセルを持ってきて、安全な場所においてくれた。




しばらくして、保健室の先生がやってきた。

それからはお察しのとおり、吐瀉物のついた身体をなるべく拭き、セーラー服から体操服に着替えた。

撒き散らした吐瀉物は先生が片付けてくれるそう。



「親御さん呼ぶ?」と言われたが、そもそも今はいないので…必然的に七晴と帰ることになった。