びちゃびちゃびちゃっ…と、音をたて広がる、まだ米やおかずの形を保っている吐瀉物。


野次馬から短い悲鳴が飛び交う。


「うーわきったね!おらもっと吐け!!」

楓に背中を叩かれる。

「げぐっ」


また口から出てくる。

喉が痛い。

すっぱい。

もうそろそろ胃液しか出てこない。

セーラー服がまた汚れているのが見えた。

野次馬の軽蔑する視線が集まる。









「はっ…はっ………はっ…」





喉がポコポコいう。

胃が軽くなっていた。

4人が私を取り囲んで笑っている。

野次馬は悲鳴。


たくさんの人の前で、嘔吐した。






おわった



そう思ったのに。

「きゃっ!衣ちゃん大丈夫?!ゲロいっぱいだよ!どうしちゃったの?もしかして佳凪ちゃんたちー?だめだよ!めっ!」

ガキのような声で駆け寄ってきた






七晴。