その息尽きるまで時間は無限

けれど、あのベタベタの不快感の中に、救ってくれる天使の心地よさも感じた。




放課後。

帰りの会が少し早めに終わったのでそそくさと帰ろうとしてるところを、佳凪たちに呼び止められた。

「濡沢、多目的トイレこいよ」

捨て台詞のようにそう言って教室を出ていく。


またトイレかよ


絶望で心が真っ黒にされた気分。



ふらふらよろめきながらトイレに向かう。

その様子を、クラスメイトに囲まれながら、七晴がじっと見ていることを、衣は知らなかった。