その息尽きるまで時間は無限

ーー土曜日だ。


10月1日の、土曜日の、あの日の、録音だ…。



耳が、鼓膜が、心臓に支配される。



「さっき言った慰謝料やらのせいで、借金地獄だよ…。もうおわりだ。……真。」


あごから冷たいものがこぼれ落ちた。
涙か汗かわからない。

もしかしたら、俺、泣いてるかも。


「真。全部…全部お前のせいだ。録音…聞いたぞ。七晴社長の娘さんに、手出して、暴力までして……。いじめも…していたのか?」


やめろ、やめろ、やめてくれ。
父さんまで七晴の味方か?なんなんだよ。

怒鳴らずとも、父さんの迫力はまるで閻魔のよう。




「…答えなくていい。」


「…え?」

乾き切った声が出た。


「もう…矢田家は、がんばるしかないんだ。」


俺の頭にポンっと手をおき、去っていく父さん。

目が、死んでいた。