「真くーん?大丈夫?」

「は」

ボーッとしてた。

ボーッと、というより、ポカーンか。


「とりあえず、お菓子食べよっか!」

「あぁ…」

思ったよりすぐに、ぼんやりから覚めた。


また同じピンクのクッションに座り、机の上に散らばった沢山のお菓子を手に取る。

七晴は向かいのクッションに座って、動物の形をしたビスケットを食べている。

俺が手に取ったのは、棒状のビスケットにチョコが塗られた、そこら辺のスーパーでも売っている、メジャーなお菓子。

袋を開けて、一本くわえる。



あぁ、こんな城みたいな家でもお菓子はお菓子…。

甘い…。