そしてまた、少しも遅くなることもなく、待ち合わせの時間が近づいた。

今更だが、昨日の去り際に、七晴に住所の書かれたメモを渡された。

とても小さい丸文字で、少し解読に時間がかかった。


少し離れた場所だったので、気持ち早めに出る。

「真、帰る時は連絡ちょうだいね。何かあった時にもちょうだい。」

「わかったよ…!行ってくる」

「うん、いってらっしゃい」

戸を閉めると、鉛を含んだようなため息が出る。

死刑場へ向かうようだ。足どころか、体が全て鉛のよう。

溜息まで鉛。

それでも大人しく行く。