このクラスは最初は少し人数が少ないとはいえ、21人いた。
それが今は…
「たった8人…」
後ゲームは何回あるのだろう。
トーナメント戦って言ってたけど、もう崩れているんじゃないかな…
心の中を偽の感情が支配していく。
でもそれで今は自分を落ち着かせていた。
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次の日。
朝食が出された。
サンドイッチ、サラダ、スープ、デザートはゼリー。
本来なら美味しく感じるはずなのに、味が全然しない。
愛菜を見る。
虚ろな目をしているのは眠いからかもしれないが、やっぱ昨日のことはすごくショックだっただろう。
ピーンポーンパーンポーン。
朝食の後すぐにゲームが始まる。
『あらま〜残り8人…まーいいや!ほんじゃ、ルーレット回しまーす♪』
この人が放送で声だけな分余計怖く感じる。
次は誰が当たる…?

【第7ゲーム】
梅崎凛
救出人:東野優希

これは…まあいい組み合わせなのでは?
だって凛と優希は親友…
でも…
いやいやいや、今はでもなんて考えない考えない…!
『それでは、よーい、スタート!』
タイマーが音を立てている。
優希はまっしぐらに校舎へ向かっていった。
親友である凛を助けたいんだよね。
頑張って。
私には、それしかできないから…
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10分が経過した。
やはりボタンは見つからない。
流石に無理かな…
いやいやいや、無理なんて考えない…
優希の目の前に青いボタンがある。
あ、あれ…
『普通のボタンとは別の青いボタンがあるがこのボタンを押すとその時点で2人が死ぬ』
確か2人とも死ぬやつだ。
さすがに使う人はいないよね…?
だって自分も死ぬんだよ?
でも優希は青いボタンを前に立ち止まっている。
なんだ…?
すると優希は勢いよく青いボタンを押した。

死亡者:東野優希(元1年1組)、梅崎凛(元1年1組)

「へっ?」
あまりの出来事に少しおかしな声が出る。
2人とも…死…?
「お疲れ、優希」
しかもこの結果に凛は全く動揺することもなく…
「一体どういうこと!?」
私より先に柚月が反応する。
「ごめんね。実は、かなたちゃんの行動を見て、自分は間違ってたって気づいたの。私は死ぬことをずっとマイナスに捉えていた。でも、自分が死ぬことで、このゲームのルールをぶち壊せるんじゃないかって」
このゲームのルールを、壊す…
「何それ…意味わかんない…」
柚月は優希の言ってることが理解できないようだ。
「それを凛に打ち明けたら、いいよ。って私の意見に賛同してくれたの。2人で死のうって」
「じっ、自分も死ぬんだよ!?」
「わかってるけどーーーー」
『それじゃバーイバーイ!東野優希さん梅崎凛さん?』
容赦なく放送が話を遮った。
そして次の瞬間凛の部屋には毒ガスが流され、優希は…
…え?
「え?」
突然地面に落とし穴のように穴が空き、優希は落ちていった。
どうなった…?
なぜ優希だけ穴で死んだ…?
でもそれを疑問に思う暇はない。
「やっぱり…やっぱりだ」
夕美…?
「やっぱりだ。私たちが罪を犯したから、バチが降った。やっぱりだ」
ついに明かされるの…?
愛菜たちの言ってた「あの事件」の意味が…

死亡者:東野優希(元1年1組)、梅崎凛(元1年1組)
生存者:6人
8ー2=6