ホスト科のお世話係になりました

「1年前の今日?」
大が怪訝そうな顔を向ける。

「うん。今日はその子の誕生日なんだよ。来年も一緒に祝ってねって、約束したんだ」

だからこんなに頑なになっているのかと、ようやく納得した。

「1年前の約束をよく覚えていましたね。だけど明日にズラすとか、そういう対応をしてもらった方がいいんじゃないですか?」

「今日が誕生日だから、一緒にいてあげたいんだよ」
侑介は絶対に譲る気はないみたいだ。

クスリがキイてきたおかげなのか、少し顔色も戻ってきている。
「汰斗、どうする?」

大が汰斗へ視線を向ける。
ずっと侑介の様子を見ていた汰斗は少し大げさなため息をついた。