ホスト科のお世話係になりました

「ありがとう……愛美ちゃん」
冷えピタを貼り付けると弱々しい声が返ってきて余計に心配になる。

「侑介、今日はもう帰れ。熱も高いんだろ?」
汰斗に言われて侑介が激しく左右に首を振った。

「熱は大丈夫。クスリを飲んだからもうすぐ下がってくると思うから」
「でも、相手に風邪をうつしてしまうかもしれませんよ?」

尋も心配そうだ。
私も汰斗と尋の意見に賛成だった。
無理はしないほうがいい。

「ダメなんだ。今日の放課後の予約は絶対に行きたいんだから」
侑介が上半身を起こして言う。

呼吸が荒くて苦しそうだ。
「どうしてそんなに行きたいんだ?」
「その子、1年前の今日もボクを指名してくれたんだ」