ホスト科のお世話係になりました

「そんな。ホスト科の生徒たちだって教室では普通に会話してるはずだよ? 部活動になるともっと親身になってくれるから、それとこれとは違うと思うけど……」

昨日見学した尋のデートを思い出すと、同じであるはずがないと思えてくる。

お客さんが悲しんでいる姿を見てすぐに行動を起こす姿はそう簡単にできることじゃない。

ホストとして仕事をしていると自覚があったからできたことなんだと思っている。

「でもやっぱり羨ましいなぁ」
百恵はそう言ってまた唇を尖らせたのだった。

☆☆☆

昼の給食を食べ終えると、私はまたひとりでホスト科へ向かった。