ホスト科のお世話係になりました

「愛美おはよ」
掃除を終えて教室へ向かうとさっそく百恵が駆け寄ってきた。

普段も百恵はもう少し遅く登校してきていたはずだけれど、昨日から私に合わせてちょっとだけ早く学校に来るようになっていた。

そうすれば、私がホスト科から戻ったタイミングで話を聞くことができるから。
「おはよ百恵」

「今日の掃除はどうだった!?」
相変わらず目を輝かせている百恵に苦笑いを向ける。

「どうって、掃除は掃除だからなにもないよ? 朝はホスト科の生徒たちもいないし、私1人なんだから」
「予約の電話は?」

「今朝はなし」
「なぁんだ。つまんないのぉ」

百恵は本当につまらなさそうな顔をして唇を突き出して見せた。