ホスト科のお世話係になりました

「待たせてごめんなさい」
「ううん。今来たところ!」
女の子は嬉しそうに尋と一緒にベンチに座る。

そしてスカートから取り出した茶封筒を尋に手渡した。
尋は中身を確認して頷いて見せている。
あの中に千円が入っているんだろう。

私はその様子を柱のカゲに隠れて見ていた。
「飲み物はなにがいいですか?」
尋が自販機の前に立って女の子に質問している。

「お茶がいいな」
「はい、わかりました」

尋は今受け取ったばかりの千円札を使って、二人分のお茶を買うと、またベンチに座った。

校内で使うお金なんてこれくらいのことしかないだろうから、かなり残っていくんじゃないだろうか?