ホスト科のお世話係になりました

梨奈がホスト科を利用していないから、翻弄の恋愛対象になれると思って積極的に話しかけたこともある。

だけどある日、梨奈がお世話係としてやってきたんだ。
ホストとお世話係の恋愛はご法度。
俺は必死で自分の気持に蓋をした。

それなのに、梨奈は尋のことを好きになって……。
それ以上思い出すことが辛くて記憶をかき消した。

「お世話係で近くにいたからわかったよ。それでも恋愛禁止だから気が付かないふりをしてた。次第に尋のことを好きになったけど、それも自分で気が付かないふりをしてたの。結果的にバレちゃって、解雇されたけどね」

梨奈が大人っぽく肩をすくめて見せた。