ホスト科のお世話係になりました

みんなカッコイイのは知っていたことなのに、いざ至近距離で尋を見つめると緊張してしまった。

「君、ちょっとこっちへ」
そんな声が聞こえてきて振り向くといつの間にかドアの前に汰斗が立っていた。

いつの間に戻ってきたんだろう。
「後は僕が片付けておくから、大丈夫だよ」

「ありがとう」
私は尋に掃除道具を手渡して汰斗とともに部室を出たのだった。

☆☆☆

汰斗が連れてきたのは本校舎と部室棟を結んでいる渡り廊下だった。

広い渡り廊下には今は行き交う生徒の姿がない。

部室棟の屋上からは吹奏楽部の管楽器の音色が聞こえてきているが、ここは静かだ。
「なにか用事?」