数分後、さすがのエドモンドもオリヴィアを開放し、二人は昼食の場を探しに森の中を歩き始めた。といってもそれは近場で、すぐに辿り着いた。
森の中に小さな丘のようなものがあって、その周辺だけ開けている。
ただ、まるで飾りのような若木がちょこんとその丘のてっぺんに伸びていて、おまけに座りやすそうな長さのすべすべの石がその若木の隣に座っている。
「ここですか? 素敵な場所ですね。小人が現れそうだわ」
「あいにく小人が現れたことはないが、リスは多い。あの石に腰を下ろしていなさい。荷物は私が運ぼう」
オリヴィアは石の上に座り、エドモンドは若木に背を預けて地面に腰を下ろしながら、二人は昼食をとるという運びになった。
エドモンドがバスケットを開く。
おもむろに出てきたオリヴィア作のサンドウィッチはひじょうに個性的で、中身は生のほうれん草とチーズというものだった。ギザギザに切られたパンの間からほうれん草がこぼれ落ちんばかりに挟まれていて、なかなか野性味溢れる見栄えだ。
それに、水で薄めたワインの皮袋(きちんと閉められていなかったので、こぼれていた)。
そしてつまみ用のナッツ類(これも外に飛び出して、粉々になっていた)。
ほうれん草の水洗いが十分でなかったのか、サンドウィッチを振るとわずかに砂が落ちてくる......。
嗚呼!
オリヴィアはすっかり意気消沈して、泣き出したい気分になった。先程はオリヴィアがエドモンドに声を上げたけれど、今度は彼がオリヴィアにそうしても文句は言えない番だ。
今朝これらを用意したときは、何故か完璧に見えたのに!
森の中に小さな丘のようなものがあって、その周辺だけ開けている。
ただ、まるで飾りのような若木がちょこんとその丘のてっぺんに伸びていて、おまけに座りやすそうな長さのすべすべの石がその若木の隣に座っている。
「ここですか? 素敵な場所ですね。小人が現れそうだわ」
「あいにく小人が現れたことはないが、リスは多い。あの石に腰を下ろしていなさい。荷物は私が運ぼう」
オリヴィアは石の上に座り、エドモンドは若木に背を預けて地面に腰を下ろしながら、二人は昼食をとるという運びになった。
エドモンドがバスケットを開く。
おもむろに出てきたオリヴィア作のサンドウィッチはひじょうに個性的で、中身は生のほうれん草とチーズというものだった。ギザギザに切られたパンの間からほうれん草がこぼれ落ちんばかりに挟まれていて、なかなか野性味溢れる見栄えだ。
それに、水で薄めたワインの皮袋(きちんと閉められていなかったので、こぼれていた)。
そしてつまみ用のナッツ類(これも外に飛び出して、粉々になっていた)。
ほうれん草の水洗いが十分でなかったのか、サンドウィッチを振るとわずかに砂が落ちてくる......。
嗚呼!
オリヴィアはすっかり意気消沈して、泣き出したい気分になった。先程はオリヴィアがエドモンドに声を上げたけれど、今度は彼がオリヴィアにそうしても文句は言えない番だ。
今朝これらを用意したときは、何故か完璧に見えたのに!


