「実は……昼食のバスケットは、私が用意したんです。マギーじゃなくて……」
オリヴィアは言った。
エドモンドは、やはり、動かなかった。
「さっきは失礼なことを言ってごめんなさい。許してくださるなら……その、休める場所へ行って、一緒にお食事をできたらと思うのですけど……」
すると、エドモンドはついに視線を足元に落として、なにかオリヴィアには聞こえない言葉をブツブツと暗く呟いていた。
オリヴィアは辛抱強く答えを待った。
しばらくすると、やっと、「分かった」というエドモンドの声が聞こえた。
渋々、という感じではあるが、肯定には違いない。
オリヴィアは涙の名残を手で拭うと、鼻をすすりながら、エドモンドのそばにゆっくりと近寄った。
「行きましょう、ノースウッド伯爵」
オリヴィアの手がエドモンドの腕に触れると、彼は振り返ってオリヴィアを見下ろした。
ノースウッド伯爵、エドモンド・バレット卿──その緑の瞳が、どこか潤んで見えたのは、森が見せた幻想だったのかもしれないけれど。
オリヴィアは言った。
エドモンドは、やはり、動かなかった。
「さっきは失礼なことを言ってごめんなさい。許してくださるなら……その、休める場所へ行って、一緒にお食事をできたらと思うのですけど……」
すると、エドモンドはついに視線を足元に落として、なにかオリヴィアには聞こえない言葉をブツブツと暗く呟いていた。
オリヴィアは辛抱強く答えを待った。
しばらくすると、やっと、「分かった」というエドモンドの声が聞こえた。
渋々、という感じではあるが、肯定には違いない。
オリヴィアは涙の名残を手で拭うと、鼻をすすりながら、エドモンドのそばにゆっくりと近寄った。
「行きましょう、ノースウッド伯爵」
オリヴィアの手がエドモンドの腕に触れると、彼は振り返ってオリヴィアを見下ろした。
ノースウッド伯爵、エドモンド・バレット卿──その緑の瞳が、どこか潤んで見えたのは、森が見せた幻想だったのかもしれないけれど。


