ここ数日、オリヴィアは本当に頑張った。
朝も早起きして、鶏に餌をやったり、屋敷中のリネン類の整理をするのを手伝ったりした。時計の時刻を合わせたり、慣れない洗濯の手伝いもしている。──しかし、エドモンドの反応は芳しくなかった。
いくら夕食の席で一日の成果を報告しても、「そうか」とむっつり答えるだけ。
普通の夫婦ならば、夕食の後こそが親密な時間なのだろう。
しかし、あいにく二人は寝室を別にしているし、エドモンドは夕食後にサロンでくつろぐことをしない。二人の距離はいっこうに縮まらなかった。
そこで、思い出したのだ。
──夫の心を掴むためには、まず胃袋からだというマギーの台詞を。
オリヴィアはさっそくマギーに助言を求めた。
マギーは誇らしそうに胸を反らし、特製のレバー・スープこそエドモンドが最も喜ぶ料理だと宣言した。
オリヴィアは恐れおののき、どうかそれだけは彼女の得意料理として取っておいて欲しいと懇願し、他にエドモンドが好きな食べ物はないかと再度尋ねた。
すると、
「そうさねぇ……森のハーブをたっぷりのせて焼く鶏肉が好きだったよ。ただ最近、私は腰を痛めててね、馬に乗れないから採りに行けなくてねぇ」
オリヴィアの心は決まった。
森にハーブを採りに行き、エドモンドの好物を夕食に出す。
きっと食卓での会話も楽しく弾むはずだ。
朝も早起きして、鶏に餌をやったり、屋敷中のリネン類の整理をするのを手伝ったりした。時計の時刻を合わせたり、慣れない洗濯の手伝いもしている。──しかし、エドモンドの反応は芳しくなかった。
いくら夕食の席で一日の成果を報告しても、「そうか」とむっつり答えるだけ。
普通の夫婦ならば、夕食の後こそが親密な時間なのだろう。
しかし、あいにく二人は寝室を別にしているし、エドモンドは夕食後にサロンでくつろぐことをしない。二人の距離はいっこうに縮まらなかった。
そこで、思い出したのだ。
──夫の心を掴むためには、まず胃袋からだというマギーの台詞を。
オリヴィアはさっそくマギーに助言を求めた。
マギーは誇らしそうに胸を反らし、特製のレバー・スープこそエドモンドが最も喜ぶ料理だと宣言した。
オリヴィアは恐れおののき、どうかそれだけは彼女の得意料理として取っておいて欲しいと懇願し、他にエドモンドが好きな食べ物はないかと再度尋ねた。
すると、
「そうさねぇ……森のハーブをたっぷりのせて焼く鶏肉が好きだったよ。ただ最近、私は腰を痛めててね、馬に乗れないから採りに行けなくてねぇ」
オリヴィアの心は決まった。
森にハーブを採りに行き、エドモンドの好物を夕食に出す。
きっと食卓での会話も楽しく弾むはずだ。


