──火が、ついた。そう思えるくらい熱かった。
オリヴィアが顔を上げると、エドモンドの男性的な輪郭が視界に飛び込んできた。
しっかりと横一文字に結ばれたエドモンドの唇は、彼の意志の強さを表しているようにも思えるし、目元から額にかけての彫りの深い顔立ちは、彼の厳しい人生観を象徴しているようにも見える。
でも……オリヴィアの二の腕を掴んだ彼の手が、熱くてたまらない。
(こんな……)
エドモンドが、こんなふうに熱くなれる男だとは、一度も思わなかった。
(ううん……一度だけ)
そうだ、一度だけ、結婚式の誓いのキスでこんな情熱を感じた。
しかしそれ以来、エドモンドの熱は冷水を浴びせかけられたかのように消えてなくなっていた。もしくは、あれはオリヴィアの緊張が作り出した夢だったのかもしれないと、そう思い始めていた。
今のエドモンドは違う。
まるで全身が炎に包まれているように、熱い。
オリヴィアが顔を上げると、エドモンドの男性的な輪郭が視界に飛び込んできた。
しっかりと横一文字に結ばれたエドモンドの唇は、彼の意志の強さを表しているようにも思えるし、目元から額にかけての彫りの深い顔立ちは、彼の厳しい人生観を象徴しているようにも見える。
でも……オリヴィアの二の腕を掴んだ彼の手が、熱くてたまらない。
(こんな……)
エドモンドが、こんなふうに熱くなれる男だとは、一度も思わなかった。
(ううん……一度だけ)
そうだ、一度だけ、結婚式の誓いのキスでこんな情熱を感じた。
しかしそれ以来、エドモンドの熱は冷水を浴びせかけられたかのように消えてなくなっていた。もしくは、あれはオリヴィアの緊張が作り出した夢だったのかもしれないと、そう思い始めていた。
今のエドモンドは違う。
まるで全身が炎に包まれているように、熱い。


