いま、目の前に立っている水色の瞳をした魅力的な女性は、エドモンドの従順な妻であり、どんな男が見ても強くそそられるであろう胸元が大きく開かれたドレスを着て、こちらをじっと見据えている。
エドモンドは、男たちが噂をしているのを聞いた。
彼女のほっそりとした腰をそれとなく褒めそやしたり、輝く黒髪やその隙間からのぞく華奢な首を賞賛したり、そして極めつけには──柔らかそうで豊かな胸に物欲しそうな視線を這わせながら、彼女と結婚したエドモンドは、なんとも幸福で賢い男だったと称るのだ。
しかし、エドモンドは言いたかった。
この『なんとも幸福で賢い男』ほど、苦しみと我慢を強いられている人間は、国中を探してもそうはいないだろうと。
ここ一ヶ月の彼ほど、自分が男であることを後悔した人物がいれば、ぜひ顔を拝んでみたいものだった。
どうにかして彼女から心をそらそうとするほど、エドモンドの中の彼女への想いは膨らんでいく。
それはひどく生々しい痛みをともなうもので、まるで生きたまま野生の獣に食われていくような感覚ですらあった。それも、存分にいたぶられた後に、ゆっくりと。
しかも、この試練はまだ始まったばかりらしかった。


