夫の言葉に、オリヴィアはクラクラとした眩暈に襲われた。
そしてガブリエラも、エドモンドの台詞にひどい眩暈を感じた。この男は、今、私に恥をかかせただけではない。私のプライドを傷つけたのだ。
それはあってはならないことで、実際、滅多にないことだった。
ガブリエラは引きつった微笑を顔に張りつけたが、その目は怒りでぎらついていた。
「もちろんですわ、ノースウッド伯爵……。こちらの可愛いお嬢さんには、ちょっとした慰めが必要だったのでしょう?」
さげすむような瞳にねめつけられているのに気付いて、オリヴィアはハッと我に返って身体を硬くした。
ガブリエラはオリヴィアよりずっと背が高くて、生まれながらの貴族らしい華麗なる傲慢を完璧に身につけている。
彼女がその気になれば、オリヴィア一人を破滅に追い込むくらいなんでもない……むしろ、微笑みながらそれをやってのけるだろうという冷酷さが、ありありと見えた。
まだ、エドモンドの両手が頬を包んだままだったから倒れないですんだが、そうでなければオリヴィアはこのまま気を失ってしまいそうな気分だった。
──目が覚めた後のことを考えると、少し怖かったけれど。


