それでも、いくら表面上の性質がかけ離れていても、二人はこの世にお互い同士しかいない兄弟だったから、ローナンはエドモンドの気持ちが手に取るように理解できる。
(まぁ、『理解』 は……出来るんだけどね)
かといって、同意できるかどうかというのは、別の問題だった。
ローナンはエドモンドの言う『バレット家の呪い』を、不幸な出来事が重なっただけだと思っていて、また未来で起こりえるとは考えていない。
ただそれは、エドモンドと違ってローナンはその悲劇をほとんど目撃しなかったからかもしれないし、また、愛する妻がまだいないから楽天的でいられるだけなのかもしれなかった。
だから、エドモンドの所業を頭ごなしに否定は出来ない。できないけれど、これ以上、兄と新しくできた義理姉がぎくしゃくしているのを見るのは耐えられなかった。
何かが必要に思えた。
エドモンドの心を変える何かが。
(まぁ、『理解』 は……出来るんだけどね)
かといって、同意できるかどうかというのは、別の問題だった。
ローナンはエドモンドの言う『バレット家の呪い』を、不幸な出来事が重なっただけだと思っていて、また未来で起こりえるとは考えていない。
ただそれは、エドモンドと違ってローナンはその悲劇をほとんど目撃しなかったからかもしれないし、また、愛する妻がまだいないから楽天的でいられるだけなのかもしれなかった。
だから、エドモンドの所業を頭ごなしに否定は出来ない。できないけれど、これ以上、兄と新しくできた義理姉がぎくしゃくしているのを見るのは耐えられなかった。
何かが必要に思えた。
エドモンドの心を変える何かが。


