────え? ただただ困惑する。 さっき、公園で会ったはずじゃ……。 金髪の男性が何度も頭を下げながら再び事情を説明すると、メーテルくんは面倒くさそうに頷いて。 「名前なんてゆうの」 鋭い視線を、私に投げた。 その口が発したのは、数十分前に私が公園で聞いたものと全く同じセリフ。 焦りがいよいよ本格的になってきた。 「……、夏井歩果です」 「なつい、あゆか」 「はい」 「……わかった。来いよ」