ギャルソンくん、

なんて、愛想笑いをしながら軽い調子で返す私も十分テキトウだ。

自分のこういうところ薄っぺらいよなあ、と、頭の片隅で考えた。

その刹那。


「けどいっこ確かな情報ね、コレ。月皇のお姫様を命に代えても守るのが、ギャルソンのお役目なんだってさ」


さりげなく落とされたセリフに、心臓がどくりと静かに音を立てた。


「そのお姫様を傷つけたやつは、老若男女関係ナシにギャルソンにえっぐい制裁を加えられるらしい」

「……へえ〜、すごーい」


その間抜けな返事は、合コンの喧騒に呑み込まれていった。



「──だから、あゆちゃんも気をつけなよ?」