(瑠樹side)
階の部屋へ行かないと、こうなってしまうんだ。
やっぱ死後の世界というのもあって、みんなそれなりに後悔は抱えてるんだな。
でも、全く変わらなかった子もいる。
その一人が歩美だ。
ビーーーーーーーー!
また始まるのか…
今度はどうなるんだ?

【5回戦】
一ノ瀬瑠樹対九条春香

春香と!?
でも正直言ってツイてるのかダメなのかよくわからない。
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私たちは親友だ。友達以上の関係だ。
今回ゲームをする春香と私と、ここにはいない葵の3人で。
ゲームに参加した時、春香はあやめに逆らって殺され、私は自殺した。
葵は追放されたけど、裏ルールで生きてたらしい。
初めは春香と葵2人だけだった。
私は見た目と言動から、クールで関わると面倒な子と勘違いされて、友達ができなかった。
葵と春香に会うまでは。
『そうそう!瑠樹ちゃんのために葵の試合の動画取っといたよー』
『なんで私なんかに…』
『だって瑠樹ちゃん、クールって勘違いされてるけど、本当は優しい子って、春香は気付いてますからねー!』
『ふふっ』
なんか一緒にいると心が軽くなる気がして、それ以降私たちはどんどん友情を深め、友達以上の関係になった。
葵に会いたい。
それはきっと、春香も同じだろう。
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私は行き着く階を知っている…
『それをどう使うかはその人次第』
ドン!ドン!
エレベーターの扉を叩く音。
「出してー!やだあああああ」
春香は閉所恐怖症で、エレベーターは無理だ。
「出してー!!!!!」
「ねえ、落ち着いて…」
「出してー!!!!!」
それを証明するかのように、春香の手と足は震えており、汗もいつもより多い。
ゲームをするための小部屋に入らなかった春香は、あやめに逆らったとして殺された。
きっとそのトラウマもあるのかもしれない。
落ち着いてなんて言ってる場合じゃない!
早く決断をしなきゃ!
8階のボタンを押す。
ガタンと音を立ててエレベーターが上昇する。
「…?」
「もうすぐだから」
扉が開く。
確信したかのように春香は部屋へ進む。
私も部屋へ進む。
床は開かなかった。
「やっったーーーーー!!!!これで葵に会える!」
と同時にシャボン玉に包まれ、春香と私は上昇していった。
上の穴に吸い込まれる私たち。
「え?」
「どういうことー!?」
どこへいくんだろ。
「うわっ」
「痛っ」
謎の部屋に私たちは着いた。
そこにはここな、杏奈、月美がいた。
「ここ、勝者の部屋だって」
てことは…
「私たち、生き残ったんだね…」
「良かったー」
ホッと私は胸を撫で下ろした。

結果
両者生存