(杏奈side)
生き返りの権利って、もっといろんな人に与えられると思ってた。
でも、まだゲーム数が少ないとはいえ、生き返り確定なのは現時点でここなだけだ。
ビーーーーーー!
またか。
このゲームは日にちとか関係なくやるらしい。
【3回戦】
萩野杏奈対萩野神奈
双子対決!?
よりによって私も妹の神奈まで当たるのか…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
神奈はすごい人だ。
勉強は毎回のテストで上位に上がるし、運動も得意。
美奈と葵と神奈で「学園三大運動女子」なんて言われたりもするほどだ。
おまけに人付き合いもよく、友達の月美に慕われていた。
親も私より、…神奈を愛した。
双子というのは一緒に生まれただけで優遇悲遇される。
それが許せなかった。
私にだって、愛される権利はあるはず。
でも、
遊んでばっかりでクラスでもたびたび問題行動を起こしていた私。
頭も悪いし運動神経皆無だしあるのは問題行動を起こす才能だけ。
神奈に優越をつけられて仕方がなかった。
そう分かってた。
けど、…
私はそんな神奈を逆恨みして、人狼という立場のもと神奈を殺した。
「目障りなやつが消えた」
そんなの嘘だ。
それなのに、本当の思いとは真逆の言葉だけ出てくる。
それを恨んだ月美に私は殺されて、ここに来た。
「バカな奴」
本当だ。
私はバカな奴だ。
だから、謝りたい。
そして、本当の思いを神奈に伝えなくては。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
行き着く階を知っているのは神奈だ。
「お姉ちゃん」
早速口を開く神奈。
「お姉ちゃんに私、いろいろ迷惑かけてごめんなさい」
ごめんなさい?
言いたいのはこっちだ。
「私の才能が行き過ぎたりしたから、私はお姉ちゃんに殺されたんだよね。だから、私が居なくなって、お姉ちゃんが幸せになれば私は…」
「違う!!!!!」
言えた…
違うって。
でもまだだ。
「私、本当は神奈のこと大好きなの!」
キョトンとする神奈。
「でもお姉ちゃん私のこと…」
「それは分かってる!神奈は私より遥かに優れている!私は劣等生だよ!そんな神奈を逆恨みしたのも事実!でも、仕方ないって本当は思ってたの!劣等生の私より遥かに優れている神奈を、お母さんとお父さんが愛するのも当然!ずっと前から思ってた!あの時の私はどうしてそんなことしたかわからないけど、そんなの言い訳だけど、ただ、神奈は私のことを信じて欲しいの!」
頼む。届いて。
「だから、私も死ぬ。一緒にしのう。双子は、いつもでも一緒にいる運命なの」
一緒に生まれたからいつまでも一緒。
そんな話をお父さんから聞いた。
死ぬ覚悟はできてる。
だから…
「分かった」
…良かった…
私の思い、ちゃんと伝えられた。
これで死ねる。
いつまでも一緒。
「せーの」
二人で同時に9階のボタンを押す。
「うわっ!」
エレベーターが上昇する。
9階、着いたね…
怖くない。
目を瞑る。
そして二人同時に9階の部屋へ行く。
大丈夫だからね。
ガタン。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドシン。
私…落ちた?
あそこ結構穴深いはずなのになんでそんなに痛く感じないんだろう。
目を開けると、そこには部屋があった。
そして、ここながいた。
「なんでここなが!?」
ここなは生き返り確定のはず…
「なんでって…ここ生き返りの権利を与えられた部屋だよ」
…え?
にしては神奈がいない…
「つまり、生き返れる人がここにくるの」
生き返れる人がくる…
神奈がいない…
ああ。
どうして神奈は…いつも…
「うっ、ううう…」
私より優れているの…
「うわあああああああああああん」
神奈、二人が死ぬ階と嘘をついて、神奈が死ぬ階を選んだんだ…
「あああああああああああああ」
『バカな奴』
「バカな奴…」
結果
勝者:萩野杏奈
生き返りの権利って、もっといろんな人に与えられると思ってた。
でも、まだゲーム数が少ないとはいえ、生き返り確定なのは現時点でここなだけだ。
ビーーーーーー!
またか。
このゲームは日にちとか関係なくやるらしい。
【3回戦】
萩野杏奈対萩野神奈
双子対決!?
よりによって私も妹の神奈まで当たるのか…
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神奈はすごい人だ。
勉強は毎回のテストで上位に上がるし、運動も得意。
美奈と葵と神奈で「学園三大運動女子」なんて言われたりもするほどだ。
おまけに人付き合いもよく、友達の月美に慕われていた。
親も私より、…神奈を愛した。
双子というのは一緒に生まれただけで優遇悲遇される。
それが許せなかった。
私にだって、愛される権利はあるはず。
でも、
遊んでばっかりでクラスでもたびたび問題行動を起こしていた私。
頭も悪いし運動神経皆無だしあるのは問題行動を起こす才能だけ。
神奈に優越をつけられて仕方がなかった。
そう分かってた。
けど、…
私はそんな神奈を逆恨みして、人狼という立場のもと神奈を殺した。
「目障りなやつが消えた」
そんなの嘘だ。
それなのに、本当の思いとは真逆の言葉だけ出てくる。
それを恨んだ月美に私は殺されて、ここに来た。
「バカな奴」
本当だ。
私はバカな奴だ。
だから、謝りたい。
そして、本当の思いを神奈に伝えなくては。
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行き着く階を知っているのは神奈だ。
「お姉ちゃん」
早速口を開く神奈。
「お姉ちゃんに私、いろいろ迷惑かけてごめんなさい」
ごめんなさい?
言いたいのはこっちだ。
「私の才能が行き過ぎたりしたから、私はお姉ちゃんに殺されたんだよね。だから、私が居なくなって、お姉ちゃんが幸せになれば私は…」
「違う!!!!!」
言えた…
違うって。
でもまだだ。
「私、本当は神奈のこと大好きなの!」
キョトンとする神奈。
「でもお姉ちゃん私のこと…」
「それは分かってる!神奈は私より遥かに優れている!私は劣等生だよ!そんな神奈を逆恨みしたのも事実!でも、仕方ないって本当は思ってたの!劣等生の私より遥かに優れている神奈を、お母さんとお父さんが愛するのも当然!ずっと前から思ってた!あの時の私はどうしてそんなことしたかわからないけど、そんなの言い訳だけど、ただ、神奈は私のことを信じて欲しいの!」
頼む。届いて。
「だから、私も死ぬ。一緒にしのう。双子は、いつもでも一緒にいる運命なの」
一緒に生まれたからいつまでも一緒。
そんな話をお父さんから聞いた。
死ぬ覚悟はできてる。
だから…
「分かった」
…良かった…
私の思い、ちゃんと伝えられた。
これで死ねる。
いつまでも一緒。
「せーの」
二人で同時に9階のボタンを押す。
「うわっ!」
エレベーターが上昇する。
9階、着いたね…
怖くない。
目を瞑る。
そして二人同時に9階の部屋へ行く。
大丈夫だからね。
ガタン。
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ドシン。
私…落ちた?
あそこ結構穴深いはずなのになんでそんなに痛く感じないんだろう。
目を開けると、そこには部屋があった。
そして、ここながいた。
「なんでここなが!?」
ここなは生き返り確定のはず…
「なんでって…ここ生き返りの権利を与えられた部屋だよ」
…え?
にしては神奈がいない…
「つまり、生き返れる人がここにくるの」
生き返れる人がくる…
神奈がいない…
ああ。
どうして神奈は…いつも…
「うっ、ううう…」
私より優れているの…
「うわあああああああああああん」
神奈、二人が死ぬ階と嘘をついて、神奈が死ぬ階を選んだんだ…
「あああああああああああああ」
『バカな奴』
「バカな奴…」
結果
勝者:萩野杏奈



