都心から1時間ほど車を走らせてれば、ちらほらと畑や田んぼが見えて来る。
千紗自身も両親が引越してから、一度も顔を出していないらしいから少し緊張しているようだ。
「千紗、そろそろ到着するけど、ご両親には何て伝えてあるんだ?」
カーナビが到着まで後5分を示す。
そろそろ今日の目的を果たす時間が近づいて来たと、話をすり合わせる為に最終確認をする。
「父には、介助人と一緒に帰るとだけ…。母が喜んでいるとだけ返信が来てます。」
「…介助人ね…。」
どう話しを切り出すべきか、頭であれこれ思案する。
「すいません…彼氏を連れて行く…とかって言いづらくて…」
千紗が申し訳なさそうにそういうが、本来真っ正直に生きて来た彼女に嘘をつかせるのは心が痛むから、それで良かったと正直安堵した。
「いや、俺もそこまではっきり恋人だって言わなくてもいいのかもしれないと思案していた。多分、それが正解だと思う。」
恋人だと宣言しなくても、彼女を見守る男だと認識してもらうだけでも充分効果はあるかもしれない。
それこそ嘘偽りない気持ちだから、願わくばいつの日か、彼女の隣に俺がいる未来を思い描く。
一方通行の片思いを自覚しながら、彼女の実家であるマンションに到着した。
手土産である地酒と和菓子を携えて、彼女の手を取り歩き出す。
「マンションの15階だったよな?」
玄関ドアの前でチャイムを鳴らす為に再度確認する。
「はい、15階Aです。」
千紗はスマホを片手に再確認する。
「じゃあ、インターフォン押すぞ。」
こくんと頷く彼女も緊張しているようだ。握っていた手を思わずぎゅっと握り返す。
インターフォンを押すと、ツーツーという呼び出し音の後ガチャっと音がして、
『はい、どちら様ですか?』
と、千紗の母親の声がする。
「お母さん?私、千紗だよ。玄関開けてくれる?」
深呼吸した千紗がインターフォンに向かってそう言うと、
「お帰り。思ったより早かったのね!今開けるから、ロビーで待ってて迎えに行くわ。」
明らかに高揚した母親の声がする。
「大丈夫。介助者がいるからそっちまで行くね。」
千紗がそう返事を返すから、
「介助させて頂いています如月と申します。安全にそちらまでお連れしますのでお待ち下さい。」
俺もすかさずそう伝える。
「あっ…ありがとうございます。ではお待ちしてます。」
男の声を聞いて戸惑ったのか、返答に少しの間があったのが気がかりだが、千紗を誘導しながらロビーに入る。
千紗自身も両親が引越してから、一度も顔を出していないらしいから少し緊張しているようだ。
「千紗、そろそろ到着するけど、ご両親には何て伝えてあるんだ?」
カーナビが到着まで後5分を示す。
そろそろ今日の目的を果たす時間が近づいて来たと、話をすり合わせる為に最終確認をする。
「父には、介助人と一緒に帰るとだけ…。母が喜んでいるとだけ返信が来てます。」
「…介助人ね…。」
どう話しを切り出すべきか、頭であれこれ思案する。
「すいません…彼氏を連れて行く…とかって言いづらくて…」
千紗が申し訳なさそうにそういうが、本来真っ正直に生きて来た彼女に嘘をつかせるのは心が痛むから、それで良かったと正直安堵した。
「いや、俺もそこまではっきり恋人だって言わなくてもいいのかもしれないと思案していた。多分、それが正解だと思う。」
恋人だと宣言しなくても、彼女を見守る男だと認識してもらうだけでも充分効果はあるかもしれない。
それこそ嘘偽りない気持ちだから、願わくばいつの日か、彼女の隣に俺がいる未来を思い描く。
一方通行の片思いを自覚しながら、彼女の実家であるマンションに到着した。
手土産である地酒と和菓子を携えて、彼女の手を取り歩き出す。
「マンションの15階だったよな?」
玄関ドアの前でチャイムを鳴らす為に再度確認する。
「はい、15階Aです。」
千紗はスマホを片手に再確認する。
「じゃあ、インターフォン押すぞ。」
こくんと頷く彼女も緊張しているようだ。握っていた手を思わずぎゅっと握り返す。
インターフォンを押すと、ツーツーという呼び出し音の後ガチャっと音がして、
『はい、どちら様ですか?』
と、千紗の母親の声がする。
「お母さん?私、千紗だよ。玄関開けてくれる?」
深呼吸した千紗がインターフォンに向かってそう言うと、
「お帰り。思ったより早かったのね!今開けるから、ロビーで待ってて迎えに行くわ。」
明らかに高揚した母親の声がする。
「大丈夫。介助者がいるからそっちまで行くね。」
千紗がそう返事を返すから、
「介助させて頂いています如月と申します。安全にそちらまでお連れしますのでお待ち下さい。」
俺もすかさずそう伝える。
「あっ…ありがとうございます。ではお待ちしてます。」
男の声を聞いて戸惑ったのか、返答に少しの間があったのが気がかりだが、千紗を誘導しながらロビーに入る。



