どこかでカラスがガーガーとけたたましく争うような声が聞こえてくる。
薄っすらと周りが明るくなった気配を感じ、目覚めの悪い頭でぼぉーっと考える。
また、今日も新しい朝が明けてゆく…。
無意識に起きたくない気持ちが湧き出て、目を閉じたままゴロンと横に転がると何か温かいものにぶつかる。
えっ…⁈
頭の中にはてなマークが浮かぶ。
すると…暖かいぬくもりに包まれて…⁉︎
パッと目を開けると、
「ひゃぁっ…!?」
と飛び退きベッドから落ちそうになる。
それを咄嗟に逞しい腕で抱き止められて、アワアワとまた慌てる。
強制的に眼鏡をかけられてやっと今の現状を知る。
「…あっぶなっっ…。」
半裸状態の男性に抱きしめられていた。
昨日の記憶が一気に蘇り、サーァッと血の気が引く。
…えっと…昨日雨の中…助けられて…ホテルでお風呂に入って…その後…えっ…寝ちゃってた…?
私は思い出した記憶に赤くなったり青くなったりを繰り返す。
「やっと思い出したみたいだな。
あの後大変だったんだ…。君は無防備に寝てるし、お陰でバイトもドタキャンしなきゃならないし…
挙句、君はブルブル震え出して熱出して…。」
ハァーと頭に手を置いて天を仰ぐ。
「…す、すいませんでした。全く…覚えてなくて…。」
平謝りで両手を布団の上につきベッドに頭を押し当てる。
「まぁ…元気になったみたいだからいいけど…。」
彼、藤堂涼に呆れた様子でポンポンと頭を撫でられる。
そこで、あっ!!
と、1番大切な事に気付き、バタバタとベッドを飛び降りカバンを探す。
…お母さん…連絡してない…。無断外泊なんて初めてだから、もしかして…警察に…。
そう思うと頭が真っ白になる。
「何?どうした?」
藤堂はそんな私を不思議そうに、ベッドに横になって、手枕しながら呑気に見ていた。
「…スマホ…私のスマホ知りませんか?
は、母に連絡しないと!」
カバンの中をバッと全て机に出して、手探りでスマホを探す。
「ああ、大丈夫だ。昨夜何度か君の電話が鳴ったから、出てみたら君のお母さんで、軽く説明はしておいた。」
何事もなかったかのような口調でそう言ってくる。
「えっ!?怒ってませんでした?迎えに来るとか…騒ぎに…。」
「ああ、確かに今の君みたいにパニクってたけど、学生証写メして送ったら一応信頼してくれたみたいで、事なきを経たから心配するな。なんせ、ラブホに居ますなんて言えないだろ。」
そう言って可笑しそうにハハッと笑う。
「な、なんて…話したんですか⁉︎」
ここってラブホなんだ…と初めて知るが、それよりも…あの心配症で真面目な母が、外泊を簡単に許す訳がない筈と、事の深刻さにドギマギしてしまう。
「一応、同じ高校のOBで、以前から病気の事で相談を受けてたって話しといたから、話し合わせといて。」
「えっと…橘花高校なんですか?」
「まぁな。それに医大生って肩書きだから、信頼されたんだろうな。」
ニヤッと笑うその顔は、爽やかさを消して悪い男の顔だった…。
一応、橘花高校はここら辺じゃ有名な進学校だから、親を信じさせるのには事足りるのだろうかと、頭の片隅で考える。
「あの…藤堂さん。いろいろとお世話になりました。ありがとうございます。」
改めて頭を下げてお礼を言うと、やっと彼はベッドから起き上がり、昨日のうちに乾かしておいた服に着替え始める。
「熱は下がったみたいだけど、今日は念の為学校は休んだ方がいい。家まで送るからとりあえず着替えろ。」
スッと身なりを整えた彼は、かなりのイケメン度合いを醸し出す。
私はそれをぼぉっと見つめてしまっていた。
「早く支度して。朝っぱらにラブホから出るのを誰かに見られたら恥ずかしいだろ。」
ああ、っとやっと状況が分かりバタバタと、彼がわざわざ雨の中、買って来てくれたラフな服に着替え、そそくさとラブホを後にした。
薄っすらと周りが明るくなった気配を感じ、目覚めの悪い頭でぼぉーっと考える。
また、今日も新しい朝が明けてゆく…。
無意識に起きたくない気持ちが湧き出て、目を閉じたままゴロンと横に転がると何か温かいものにぶつかる。
えっ…⁈
頭の中にはてなマークが浮かぶ。
すると…暖かいぬくもりに包まれて…⁉︎
パッと目を開けると、
「ひゃぁっ…!?」
と飛び退きベッドから落ちそうになる。
それを咄嗟に逞しい腕で抱き止められて、アワアワとまた慌てる。
強制的に眼鏡をかけられてやっと今の現状を知る。
「…あっぶなっっ…。」
半裸状態の男性に抱きしめられていた。
昨日の記憶が一気に蘇り、サーァッと血の気が引く。
…えっと…昨日雨の中…助けられて…ホテルでお風呂に入って…その後…えっ…寝ちゃってた…?
私は思い出した記憶に赤くなったり青くなったりを繰り返す。
「やっと思い出したみたいだな。
あの後大変だったんだ…。君は無防備に寝てるし、お陰でバイトもドタキャンしなきゃならないし…
挙句、君はブルブル震え出して熱出して…。」
ハァーと頭に手を置いて天を仰ぐ。
「…す、すいませんでした。全く…覚えてなくて…。」
平謝りで両手を布団の上につきベッドに頭を押し当てる。
「まぁ…元気になったみたいだからいいけど…。」
彼、藤堂涼に呆れた様子でポンポンと頭を撫でられる。
そこで、あっ!!
と、1番大切な事に気付き、バタバタとベッドを飛び降りカバンを探す。
…お母さん…連絡してない…。無断外泊なんて初めてだから、もしかして…警察に…。
そう思うと頭が真っ白になる。
「何?どうした?」
藤堂はそんな私を不思議そうに、ベッドに横になって、手枕しながら呑気に見ていた。
「…スマホ…私のスマホ知りませんか?
は、母に連絡しないと!」
カバンの中をバッと全て机に出して、手探りでスマホを探す。
「ああ、大丈夫だ。昨夜何度か君の電話が鳴ったから、出てみたら君のお母さんで、軽く説明はしておいた。」
何事もなかったかのような口調でそう言ってくる。
「えっ!?怒ってませんでした?迎えに来るとか…騒ぎに…。」
「ああ、確かに今の君みたいにパニクってたけど、学生証写メして送ったら一応信頼してくれたみたいで、事なきを経たから心配するな。なんせ、ラブホに居ますなんて言えないだろ。」
そう言って可笑しそうにハハッと笑う。
「な、なんて…話したんですか⁉︎」
ここってラブホなんだ…と初めて知るが、それよりも…あの心配症で真面目な母が、外泊を簡単に許す訳がない筈と、事の深刻さにドギマギしてしまう。
「一応、同じ高校のOBで、以前から病気の事で相談を受けてたって話しといたから、話し合わせといて。」
「えっと…橘花高校なんですか?」
「まぁな。それに医大生って肩書きだから、信頼されたんだろうな。」
ニヤッと笑うその顔は、爽やかさを消して悪い男の顔だった…。
一応、橘花高校はここら辺じゃ有名な進学校だから、親を信じさせるのには事足りるのだろうかと、頭の片隅で考える。
「あの…藤堂さん。いろいろとお世話になりました。ありがとうございます。」
改めて頭を下げてお礼を言うと、やっと彼はベッドから起き上がり、昨日のうちに乾かしておいた服に着替え始める。
「熱は下がったみたいだけど、今日は念の為学校は休んだ方がいい。家まで送るからとりあえず着替えろ。」
スッと身なりを整えた彼は、かなりのイケメン度合いを醸し出す。
私はそれをぼぉっと見つめてしまっていた。
「早く支度して。朝っぱらにラブホから出るのを誰かに見られたら恥ずかしいだろ。」
ああ、っとやっと状況が分かりバタバタと、彼がわざわざ雨の中、買って来てくれたラフな服に着替え、そそくさとラブホを後にした。



