君の瞳にこの愛を捧ぐ〜凄腕眼科医の執着愛〜

「それにしても、おモテになり過ぎるのも大変ですね。」
彼女がそう言って笑う。
「モテてるとはまた違うと思うが…歳を重ねる事に身を固めろと、勝手に紹介される事が増えたんだ。日本では医者の世界は独身者は肩身が狭いみたいだ。」
だから、仕方がないのだと訴える。

「私も…同僚に恋愛した方がいいって最近良く言われるので、気持ちは分かります。」
誰だ?彼女に要らぬ事を言ってくれるなと心が騒つく。

「恋愛は…人それぞれだから、タイミングとか…いろいろ。」
上手いアドバイスも出来ないまま食事は終わりに近付く。

俺だって医者になってからというものそういう気持ちはご無沙汰で、焦がれ続けた彼女を目の前にしても、情けないほど足踏み状態だ。
だけど、もしも誰かに掻っ攫われたら…そう思うだけで目の前が真っ暗になる。